小説・パイの物語

懸賞 2013年 03月 06日 懸賞

ヤン・マーテル著 「パイの物語」をアマゾンで取り寄せて読みました。
話題の映画、「ライフオブパイ」の原作です。
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この小説は、小説家(作者)がインドで「あんたが神を信じたくなる話がある」と言われ、その話を聞きとって小説にするという形式をとっています。

パイはインド人の少年。
宗教に興味があり、ヒンズー教徒であり、キリスト教徒であり、イスラム教徒。
それぞれの教会や寺院に通い、お祈りも欠かしません。

パイの父は動物園を経営していましたが、
一家でカナダに移住することになり、たくさんの動物と一緒に
ツシマ丸という貨物船に乗り、カナダを目指します。
ところが、ツシマ丸がある夜突然沈没し、パイはかろうじて救命ボートに乗ることができます。

救命ボートに乗っている人間はパイ一人ですが
生きているものはほかにも乗っていました。
グラントシマウマ、ボルネオオランウータンのメス、ブチハイエナのオス、そしてベンガルトラのリチャード・パーカー。
リチャード・パーカーが船酔いで臥せっている間、ブチハイエナはグラントシマウマとボルネオオランウータンを食べます。

わたくしは、普段から動物園に行っているおかげで、
グラントシマウマと言えば、すももか飛馬、
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ボルネオオランウータンのメスと言えば、レンボー、
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ブチハイエナのオスと言えばカムトリと、
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彼らの動きまで鮮明に想像できます。
だから、食べられるところは悲しかったですよ。
だめよ、カムトリ、レンボーを食べないで~!(感情移入)

最後にカムトリ(違う)を食べたのは、回復したベンガルトラのリチャード・パーカーでした。
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そして、救命ボートの中には、少年パイとベンガルトラのリチャード・パーカーが残されたのでした。
もちろんわたくしの脳内では、トラと言えばタツオです。
(激しく間違った読書)
パイはベンガルトラが乗っている救命ボートで大海を漂流しなくてはならなくなりました。
パイはサーカスの調教師よろしく、条件付けで自分の優位をリチャード・パーカーに示し、縄張りに侵入しないようにし、エサの魚と真水を与えました。
ついうっかりパイの思うとおりになってしまったリチャード・パーカーもタツオっぽいわ。

途中、ミーアキャットの団体が出てきますが、
ミーアキャット団子と言えば、浜松市動物園のミーアキャットですね。
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なんだか、わたくしのために書かれた小説のような気がします。

あと、シンリンオオカミとホッキョクグマとほかのくまぐま、レッサーパンダも出してくれたら完璧です。(なんの小説だ)

生きて小説家に話ができるのだから、もちろんパイは助かります。
さまざまな困難の末、メキシコに漂着するのです。
リチャード・パーカーは、漂着すると同時に後ろも見ずに去っていきます。

お話の最後にもう一つのお話が出てきますが、わたくしはそれを無視することにします。
調査に来た日本人たちも無視しましたが、その気持ちがよくわかります。

なぜ、ベンガルトラがリチャード・パーカーという人間っぽい名前かというと、書き間違えによるものでした。
母トラと一緒にハンターにとらえられた仔トラ(のちのリチャード・パーカー)に関する書類には、
トラの名前は「リチャード・パーカー(本当はハンターの名)」、捕獲したハンターの名前は「飲み助(本当は仔トラの呼び名)」と書き間違えられていたのです。

(↓まだ続きます。Moreをクリックしてください)



ところで、リチャード・パーカーという名前が出る小説はほかにもあります。
1837年に発表された、エドガー・アラン・ポーの小説、「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」です。
この小説は、「パイの物語」と同様、ライターであるポーがピムの話を聞いて小説に起こすという形式をとっています。
ピムは友人オーガスタスの父が船長をしている船に、オーガスタスの手引きで密航しますが、
乗組員の反乱がおこり、船長は小舟に載せられ、海に流されてしまいます。
ピムたちは反乱を起こした乗組員たちを殺すことができますが、嵐で船は半壊、漂流します。
船に残された4人の男。空腹で、このままでは皆死んでしまうので、くじ引きで死ぬ人を決め、その人を食べることにしました。
くじに当たって食べられてしまった人はリチャード・パーカーという名でした。
この小説を「食人小説」と思っている人がいるようですが、この部分は話の前半の一部のエピソードで、
全体のストーリーはむしろSFです。

また、実在の人物にもいました。1884年のミニョネット号事件です。
難破して漂流した水夫たちが、空腹のあまり仲間の一人を殺し、食べたのでした。
食べられてしまった人の名はリチャード・パーカーでした。

この小説「パイの物語」のトラと漂流するところはとても好きなのですが
「リチャード・パーカー」という名前を使うところなどはあざとくてやりすぎのような気がします。
ネコ科と漂流するというお話のアイディア自体も、ほかの作家の小説からいただいたアイディアですしね。
(トラ画像はすべてアムールトラのタツオです)
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by hamhaha | 2013-03-06 06:26 | たわごと | Trackback | Comments(2)

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Commented by ろき at 2013-03-07 01:07 x
はむははさんは脳内で俳優がそろうから、映画見なくても大丈夫なくらいですね。
(でも映画もいいわよ)
タツオくん、獰猛な部分も演技できるかな~。
リチャード・パーカーって不吉な名前なのね、子供につけないほうがいいわ。
Commented by hamhaha at 2013-03-07 05:01
ろきさん、こっちもおはようさんです。
そうなの、うちの役者たちは芸達者よ。
タツオは重要な役どころですが、ちゃんとこなしてくれました。
映画も見ましたよ~。

リチャード・パーカー、そういう名前です。
パーカーさんには子供にリチャードとつけないように言っておかないと。
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