おろしや国酔夢譚

懸賞 2015年 08月 13日 懸賞

おろしや国粋無譚 [DVD]

緒形 拳,オレグ・ヤンコフスキー,江守 徹,川谷拓三,西田敏行/KADOKAWA / 角川書店

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随分前に書いた気がしていましたが、書いていませんでした。
先日、テレビでやっていたのでまた見ました。「おろしや国酔夢譚」原作は井上靖。

天明2年(1782年)、「神昌丸」という船で伊勢を出発した大黒屋光太夫ら17人は、江戸へ向かう途中に嵐に遭い、
8か月の漂流後に当時はロシア帝国のアムチトカ島(アリューシャン列島・ほぼアラスカ)に漂着しました。
アレウト族(エスキモー)の住むその島は、アザラシの皮の交易を目的としたロシア人も来ていました。
光大夫たちは、ロシア語を覚え、魚を蓄えて冬に備えますが、冬に食料がなくなり、獣の肉をも口にします。(これは大変抵抗のあることでした)
ロシア人がロシア本国にに帰る迎えの船が来るという話なので、一緒に乗せて行ってもらおうとしますが、
迎えの船が難破し、ロシア人たちも帰るすべを失い、絶望します。次の船が来るかどうかもわかりません。

光大夫は造船の知識を生かし、島の少ない材料を使って、ロシア人とともに2年で和船を建造し、オホーツクの荒波を越えてカムチャッカにつきます。
そこから日本に渡らせてもらおうとしますが、管轄はイルクーツクということで、今度は皆でイルクーツクへ向かいました。
カムチャッカのほうが日本に近いですが、光大夫にはわかりません。
カムチャツカ、オホーツク、ヤクーツクを経て、5か月の厳しい旅の末、イルクーツクにたどり着きます。
厳しい旅のせいで、庄蔵は凍傷で片足を失います。
光大夫たちの帰国嘆願書は都に送ったと言いますが、いつ返事が来るかはわかりません。
イルクーツクで光大夫はラックスマンという博物学者に出会い、世界の現状を学びます。
都からは帰国をあきらめて日本語学校に勤めるよう返事が来ます。
若い新蔵はロシア人と結婚してロシアに残ることを決めます。
庄蔵は改宗してロシアに骨をうずめる覚悟をします。
光大夫はエカチェリーナ女帝に直談判すべくペテルブルグに向かいます。

ラックスマンは「日本は素晴らしい国。光大夫ほどの人物が一介の船乗りである」と光大夫を高く評価しています。
(たしか、その当時から日本人の識字率は世界一のはずです)
ラックスマンたちの尽力で光大夫は女帝に謁見し、帰国を許されます。
漂流から8年、漂流した17人のうち死亡12人、改宗してロシアに残るものふたり、帰国したのは3人でした。
ロシアの船で北海道の根室につきますが、鎖国をしている幕府はなかなか上陸を許さず、江戸と根室でやりとりをしている間に小市が上陸前に死亡します。
(史実では上陸後、根室で冬を越している間に死亡します)
残ったのは光大夫と磯吉のふたりだけ。
罪人として江戸に輸送されます。
(史実は江戸で住居を与えられ、比較的自由に生活していたようです)

漂流民たちの日本に帰りたいという気持ちが全編から滲み出している映画です。
望んでロシアに行ったわけでもなく、異国の地で慣れない生活をするつらさ。
肉を食べ、米の飯を食べることができない生活。
いつか日本に帰るという事だけを支えに生きていきます。
光大夫は女帝に「ロシアに来て自分が日本人だとわかりました」と言っています。
リーダーとして皆を率い、ロシアにいる間いろいろな知識を吸収して日本に伝え、とうとう日本に帰ってきた光大夫。
鎖国が揺らいでいた時代が助けたということもありますが、この時代に光大夫という人物が出たというのも、歴史の必然かもしれません。

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by hamhaha | 2015-08-13 15:37 | たわごと | Trackback | Comments(2)

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Commented by ろき at 2015-08-15 01:11 x
あれ、わたしも記事読んだ気がする。(謎)
昔の日本とロシアなんて、お互い宇宙人みたいなものでしょうね。
しょうゆや味噌、恋しかったろうな~。
今では異国のスーパーでみりんも焼き海苔も買える。
先輩日本人がきちんと外国とつきあった結果で、ありがたいですね。
Commented by hamhaha at 2015-08-15 01:23
ろきさん、こんばんは。
じゃあ書いたのかなぁ。
長くやっていると分からなくなりますよ。

ご飯が食べられないのがつらいというの、現代に生きているわたくしもわかります。
しょうゆやみそって、日本人には大事よね~。
今、ロシアでは寿司がよく食べられているそうで
今なら行っていいかな~。

先輩日本人って、立派な人が多いですね。
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