2017年 05月 30日 ( 1 )

懸賞 懸賞

天王寺おばあちゃんゾウ春子 最後の夏

懸賞 2017年 05月 30日 懸賞


大阪のテレビの作品で映画公開もされたようですが
北海道まで来てなかったような気がします。
でも、見たいと思っていました。
すると、天王寺動物園の売店に売っているではないですか。
もちろん購入。

66歳でこの世を去った、天王寺動物園のゾウ、春子さんの晩年の記録です。

わたくしが初めて天王寺動物園に行ったとき、
ラニー博子さんの後ろでお尻だけ見えていたのが春子さんだと思います。
その当時65歳、「人間でも年金もらってるわ~、長生きね~」と驚いたことを覚えています。
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映像は、春子さんの死の一年後、命日に
担当さんが春子さんの寝室にお花をお供えするところから始まります。

2歳でタイから天王寺動物園に来た春子さん、
以来64年間ずっと天王寺動物園の人気者でした。
しかし、春子さんは寄る年波に勝てず、不調になってきます。

もう一頭飼われているラニー博子さんとは仲が悪く、
仕切られて飼育されている境目で
博子さんに目をつつかれたり、しっぽを引っ張られたりします。

夏の暑いときでもプールに浸かるのを嫌う春子さんに
飼育員さんたちは水をかけてやります。
春子さんの衰えがひどくなってくると、通路への出入りを自由にしました。
春子さんは観覧側から見られなくなります。
その後、春子さんは室内しか移動できなくなります。
足が弱り、鼻を杖代わりにして柵にお尻をつけて立っています。

そして、春子さんは倒れます。
ゾウは横になったままだと、自分の体重で肺を圧迫してしまうので立たせなくてはなりません。

クレーンでつり上げて必死で春子さんを立たせようとしますが、うまくいきません。
4人の担当さんのうち休みだった担当さんも駆けつけます。
励ましたり、水分を摂らせたり、食べ物を与えようとしますが、思わしくありません。
とうとう、春子さんは息を引き取ります。死因は老衰です。

知らない人を含めてたくさんの人が来て、傍らでいろいろやっていたというのに
気性の荒いはずのラニー博子さんは静かにしていました。
春子さんの死を察したようです。

次の日、ラニー博子さんは担当さんの服に染みついた春子さんの匂いを嗅ぎながら、
子供のようなか細い声を出し続けていました。
ラニー博子さんは、春子さんが嫌いなわけじゃなかったのですね。
あまりに幼いころに母を亡くしたラニー博子さんは、
うまく春子さんとコミュニケーションを取れなかったのだと思います。

「倒れたら、もうそれは春子が認めたことやなと 
春子の意志を尊重しよう、そのまま安らかに送ってやろうと、
内心は考えてたんです。
でも、実際にああして倒れてしまったらね、
やっぱり起こそうとしてました」と、担当さんは話します。

判ります。
もう一度元気になってほしいもの。
後で考えたら、つらい思いをされせてごめんねと思うけれども、
その時は、どうしても生きてほしいもの。

担当さんたちの気持ち、春子さんの気持ち、
そしてラニー博子さんの気持ちを考えるとたまらなくなります。

関西弁の響きがたとえようもなく優しく愛がこもっていて、
涙なしでは見ることができない作品でした。

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by hamhaha | 2017-05-30 00:01 | 動物園 | Trackback | Comments(4)