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青空文庫をたしなむ① 李陵

懸賞 2011年 09月 07日 懸賞

北見往復の移動時間にDVDを見ようと、ウルトラモバイルを持ち込んだはいいけれども
なんと、肝心のDVDディスクを家に忘れてきたという体たらく。
データ端末を持っていないのでネットもできず、
ダウンロードしておいた「青空文庫」読むことにしました。

中島敦
「李陵」
漢の武帝の時代、五千の兵で三万の匈奴軍と勇敢に戦った李陵は、多勢に無勢で、最後には匈奴にとらわれてしまいます。
匈奴の単于(王)は李陵を部下にしたいと望みましたが、李陵は漢の軍人としてその申し出を固辞しました。
しかし、感の武帝は「李陵が匈奴に降り、漢に敵対している」との偽りの報告を受け、
激怒して李陵の一族郎党をすべて殺してしまいました。

老母や妻や幼子をすべて殺されたと知った李陵は、武帝に対して激しい怒りを覚え、
単于の娘をめとり、匈奴の重臣となります。

ところが、同じく匈奴にとらえられ、辺境で死と隣り合わせなほどの過酷な生活をしている蘇武は決して匈奴に屈しませんでした。
自分が過酷な生活をしていることを人に知られることを望むこともなく、
ただ匈奴に屈しない自分自身には満足して静かに死んでいくつもりの蘇武を李陵は恐れました。
自分の卑小さを際立たせる存在と思えたからです。

やがて蘇武は、漢帝国に見いだされ、帰国することができます。
己を恥じている李陵はそのまま匈奴に残り、生涯を終えます。


昔読んだのに覚えていないわ~。
記憶力の低下が著しい~。

李陵はくそまじめすぎるんですよね。
蘇武がいくら頑固な生活をしているといっても、それはそれ。
李陵もそのと時々で精いっぱいのことをしたのだから恥じることはないのですよ。
家族をすべて殺されたら、怒り狂うのは当たり前じゃないですか。
でも、李陵はプライドが高かったのね。自分自身に恥じてしまったのね。
武帝は個性的過ぎて李陵を生かし切れなかったのが残念ですね。

by hamhaha | 2011-09-07 21:51 | たわごと | Trackback | Comments(2)

Commented by ろき at 2011-09-08 05:03 x
青空文庫、いいですよね。
これは読んだことがない(読んだことすら忘れた?)
中島敦の作中人物は、肩に力が入ってる人が多くて、もっと楽にすれば~?と言いたくなります。
(それじゃあ作品にならないか)
プライドに自ら縛られると窮屈ですよね。
Commented by hamhaha at 2011-09-08 06:51
ろきさん、おはようさんです。
文庫などでは「山月記・李陵」とセットになっているので読んだはずですが、覚えていないの~。
そうそう、もっと楽にすれば~?
(吹っ飛ばされそう)
プライドがありすぎるのも問題ですし
なさすぎるのも困りものですね。
かげんが難しいですね。
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