円山動物園のマレーグマのウッチーが天国に行ってからもう2か月になりました。
今でも、あのウッチーの動画を思い出すと、つらくなります。
あの動画はすべて見ることができませんでした。
最初の動画は辛すぎて途中で見ることができなくなりましたが
ウッチーがどうなったか知りたくて、最後の動画は見ました。
傷ついたウッチーが室内に入りたくて、室内への段差を上がろうとするのですが
どうしてもその段差に上がることができなくて、
見ていてどうしてあの段差はあれほど高いのかと思いました。
力を振り絞って段差に飛び乗り、室内に消えたウッチー。
本当につらかったです。
いままで、エゾヒグマのカステラやシンリンオオカミのキナコの死を
間近で見てしまった方々を気の毒だとは思っていましたが
「気の毒」では済まないことだったと、実感しました。
動画でさえこれほどつらいのに、実際に見てしまった方々の気持ちはいかばかりか。
平成17年、円山動物園は行政監査を受けました。
その時の報告書が、もうみなさんご存じでしょうが、これです。
この報告書で問題点として
組織としての機能不全
組織としての孤立
トップマネジメントの欠如、などをあげています。
トップマネジメントの欠如として、園長が数年の短いスパンで交代していることをあげ、在任期間、人選に配慮する必要を記しています。
しかし、10年たった今でも園長は短いスパンで交代しています。
園長は部長職ですが、部長職のポストというものはそれほどたくさんはないと思いますので、
人事的には、しかるべき時にしかるべき人をしかるべきポストに回していくのは大変なのでしょう。
園長の地位を別枠にして固定してしまうと、回していけるポストが一つ減ってしまうので、10年間、札幌市はこの意見を無視したようです。
また、飼育員は現業職ですが、
「動物の飼育に関心、熱意のある人材を確保するためにも
「飼育員」という独立した職種の設置について検討する余地がある」
と10年前の報告書に提案されているのですが、それも10年間無視されています。
この10年間、一番大切な「園長の人選と在任期間」と「飼育員という独立した職種」を検討しなかったのは札幌市の怠慢です。
今回、その二つは検討しているようです。
期待しています。
円山動物園の「指定管理制度」も検討されているのでしょうか。
円山動物園の動物たちは今この時も生きています。
動物たちを守るためにも、早急な対策をお願いいたします。