ずっと延期されていた釧路市動物園のホッキョクグマのキロルの定時飼育展示が8月6日に始まりました。
よかった、よかった。
さて、7月18日の釧路市動物園、続きです。
14時ちかくに、キロルが登場しました。
何かに警戒しているのかな、ゆっくり出てきます。
おやつをもらいました。
うまうま。
リンゴもうまうま。
お上品に手に乗せて。
美味しかった~。
美味しかったよ、とカメラ目線で報告してくれました。
「キロル、もっとちょうだいは?」というと、一度だけ頭を抱えるように顔を撫でました。
顔を撫でまわすのは、キロルの「もっとちょうだい」です。
キバに前肢のツメを引っかけて肉球を見せる、という、ララの「ください」ポーズは
高等技術なのでマネしづらいというのは解りますが
どうしてキロルの「顔を撫でまわす」に変化したのか、不思議です。
プールから出て、背中をごしごし。
キロルの新しい楽しみ、砂場でごろごろ。
ごろごろ。
クロクマの出来上がり。
クロクマがうろうろ。
プールに入るとシロクマに早変わり。
キロルに会えでよかったわ。
釧路で会ったキロルは戸惑っているように見えました。不安そうな顔もしていました。
釧路に移動したことで、キロルにとってとても変化したことがいろいろあります。
まず、気候の変化。
生まれ故郷の北海道とはいえ、札幌と釧路の気候は少し違います、そして5年間で慣れた浜松の気候とも違います。
スタッフ、食べ物、生活環境の変化。
生活スペースも、スタッフも、食べ物も浜松とは違います。キロルがよくもらっていたアジなどは釧路では出ないと思います。
世話の順序や世話のやり方などの細かいところも違うと思います。
そしてお隣の美少女、5年間見ることのなかったホッキョクグマがすぐそばにいます。
それも、ララやイコロと違い、会ったことのないくまです。
たぶん、キロルが一番驚いたのが交代展示。
キロルは他のくまと時間で放飼場をシェアするという交代展示を体験したことがありません。
生まれて初めてです。
これらのことがいっぺんにキロルに起こりました。
キロルは気の小さい、変化を好まないくまです。
一度にこれだけのことが起こるのはキロルにとってとても大変なことです。
キロルは混乱し、不安になり、どうしていいかわからなくなります。
キロちゃんがいろいろなことに本当に慣れるまで数年かかると思います。
ツヨシは、ユキオは、ミルクは、すぐに覚えた、と言うのは無意味です。
キロちゃんにはキロちゃんのペースがあります。
キロちゃんは、不安だと不安で頭がいっぱいになってほかのことを受け入れるスペースがなくなるのです。
円山動物園のホッキョクグマの担当さんが飼育員カフェかな?でお話されていたことですが、
キャンディが当初心を開かなかったのです。
それで、ただじっとキャンディのそばにいる、ということをやってみたそうです。
そういうことを繰り返すと、キャンディの態度に変化があり、今はとてもいい関係とか。
できればキロちゃんにもそういったことをしてあげてもらいたいです。
キロちゃんは、自分が愛されているかということに敏感です。
とても気が小さいので、愛されていないと不安なんです。
キロルが浜松市動物園にいたときですが、
わたくしは浜松市動物園に行くと、ほとんどの時間をキロルのそばで過ごしました。
キロルは近くに居座っている人間がいると気づくのでしょう。
檻のそばにいないとわざと大きな音を立てて呼ぶ、という事をしました。
そして、「見てる?」「見てる?」と確かめるのです。
キロル大好きさんが来ているときもやっていましたので、呼んでいるのだと思います。
今回釧路市動物園に行ったときも、キロルはわたくしが檻に張り付いているのは解っていたと思います。
足に血豆ができて痛かったのでベンチに座っていたら
キロちゃんが飛び込む音がしたので呼んでいるのかなと思って
足を引きずって檻のそばに行きました。
キロルは気が小さくて繊細なのです。
キロルが安定している状態だと、天真爛漫なかわいいくまになるのです。
めんどうなくまと思わないでください。
キロちゃんは、驚くほどデナリにそっくりな性格をしています。
つまり、キロちゃんは、デナリのように日本一のパパになる素質があるという事です。
キロちゃんが日本一のパパということは、そのパートナーのミルクは日本一のママということです。
キロちゃんが精神的に不安定なままだと、キロちゃんの才能を発揮できないので、
キロちゃんが不安に思わないように、うんと話しかけてうんと愛してあげてください。
よろしくお願いします。
・・・読み返してみると、かなりイタイおばさんのたわごとですね・・・。